小沢さんの入院と父

今、うちの父は、度重なる手術のための入退院を繰り返している。

子供の頃、私にとっての父は、頭もよければ、スポーツも出来、仕事も何でも出来るスーパーマンのような人だった。唯一の欠点は、口が悪くて偉そうなところぐらいだが、まあ、昭和初期っぽいといえば昭和初期っぽく*1、子供の頃から、それはそういう時代の人だからなんだろうと理解していた。

それが、近年、見る影も無く、小さく弱々しくなっていく一方で、胸が痛い。

今、その父は、何度目かの手術を受けるため、今週また入院した。幸いにして手術自体は成功したが、術後の予断を許さない状況だ。


そんな今日、私は小沢一郎さんの入院を耳にした。

小沢さんは、御徒町生まれで、うちの父と同じ小学校出身(普通の区立)だ。クラスが一緒になったとは父から聞いた事がないけれど、小沢さんと父は同じ学校の同じ学年で、だから、父は小さい頃から小沢さんのことを知っていたそうだ。小沢さんは、父のことなど覚えていないだろうが、子供の頃、何度か話くらいは交わしていたようだ。

そんな話を昔から聞いている私は、小沢さんの政治的姿勢については何の興味もないに等しいけど、小沢さん個人に対しては、以前から妙な親近感を抱いている。

だから、ニュースをみたとき「そうか、小沢さんも具合悪いのか・・・」と思った。

ネットを開いたとき、仮病入院的な評価があるのをみて、そうか、そういう見方もあるのかと、初めて気づいて少し驚いた。もう定年退職から数年たち、とっくに老後な年の父と同級生の小沢さんだから、具合が悪くても何もおかしくはないし、父と同じようなタイミングで入院しても何もおかしくないと思ったから、私はちょっとそういう風な発想が無かった。

だけど、もし本当は具合が悪い訳ではない入院なら、それはそれで何よりだ。父と同じ年の小沢さんが元気な姿を見せ続けていることは、きっと父の励みになるだろう。


ここだけの話、私は、小沢さんが叩かれていると、どうも父と被ってしまって心が痛む。もう、人生の晩年に差し掛かっているのだから、後ろ暗いことなく悔いのない人生を送って欲しい。そして、どうぞ健康でいてください。

*1:昭和初期が何年までか分からないけど個人的に初期だということにしている