マスター・ド・ラ・ブーランジュリー
「マスター・ド・ラ・ブーランジュリー(Masters de la Boulangerie)」とは、「クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリー(Coupe du Monde de la Boulangerie)」の開催周期が3年から4年に変わることを機に、「クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリー」から派生した、個人を対象として開催されるパン職人の世界的コンテストです。
クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリーが、国別3名チームで開催されるのに対し、クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリーは、個人を評価するために新設されました。
制限時間8時間以内に8つのテーマのパンを作るという課題に対し、技術・スピード・芸術性の3点から採点されます。
第1回は、2010年3月6日〜10日に、パリ・ノール見本市会場において開催され、今後、4年に一度の頻度で開催されます。
第1回目出場者
名前 | 部門 | 国 |
呉宝春(Pao-chun WU) | パン | Taiwan |
Mattias WALLMARK | パン | Suede |
西川正見 | パン | 日本 |
Wietse SCHIERE | パン | Pays-Bas |
Gary SALAZAR SILVA | パン | Mexique |
Chung IL-KYUN | パン | Coree du Sud |
Abdelah BOULAM | パン | Maroc |
Anthony AURY | パン | France |
Peter YUEN | 菓子パン | USA |
Theodor PRINSEN | 菓子パン | Pays-Bas |
Angelo PRINCIPE | 菓子パン | Italie |
Thomas PLANCHOT | 菓子パン | France |
Roger ALVARADO GRANADOS | 菓子パン | Costa Rica |
Jose Joaquim ROLDAN TRIVINO | 菓子パン | Espagne |
Robert IZELI | 菓子パン | Hongrie |
Abdelkader GOUDJIL | 菓子パン | Algerie |
Wieslaw KUCIA | 飾りパン | Pologne |
Christophe DEBERSEE | 飾りパン | France |
Armando GUERINI | 飾りパン | Italie |
Dara REIMERS | 飾りパン | USA |
Francois BRANDT | 飾りパン | Pays-Bas |
Israel andres ZELAYES SEGOVIA | 飾りパン | Uruguay |
Javier emilio MOLINA BEJAR | 飾りパン | Espagne |
Andrea HORVATHOVA | 飾りパン | Slovaquie |
各部門優勝者
- パン(Pain)部門/呉宝春(台湾)
呉宝春氏は、日本でパン作りを学んだ後、台湾で活躍しているパン職人だそうです。
- 飾りパン(Piece Artistique)部門/フランソワ・ブランド(Francois Brandt)(オランダ)
ここで出品したパンは、ヴァレンタインに愛する妻を思って取り組んだそうです。
- 菓子パン(Viennoiserie)部門/トーマ・プランショ(Thomas Planchot)(フランス)
パン職人の世界一を決める「第1回マスター・ド・ラ・ブーランジュリー」が6〜10日、パリ郊外で開かれ、神戸市のパン製造販売会社「ドンク」に勤める西川正見さん(40)=大津市在住=が「パン部門」で3位となった。(略)
世界から24人が参加した大会では、パンやデニッシュなど3部門に分かれて腕を競った。
西川さんは京都市出身。1990年にドンクへ入社、2008年にはパン職人のワールドカップ「クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリー」に日本代表の一人として参加し、6位になった。
クープ・デュ・モンド・ド・ラ・ブーランジュリー
1991年、フランスのMOFが中心となって設立された手作りパン振興会が主催するベーカリーのワールドカップで、1992年から始まった。開催は、3年に1度(96年大会までは2年に1度)で、開催地はフランス。世界から12カ国(96年大会までは9カ国)の3人で構成される選手団を集め、与えられたブースと限られた材料の中で、規定の品目を8時間以内に仕上げ、その技術・スピード・芸術性を競う。
作るパンは、
1)バゲットと特別なパン*1
2)ヴィエノワズリー(スクレ)*2
3)パン・サレ(メンバー3名共同製作)
4)飾りパン*3
の4つのテーマ1)2)3)では、重量・味・ボリューム・外観を、4)ではオリジナリティと芸術性・技術力が問われる。総合評価で下位の6カ国(96年大会までは3カ国)は、次回の出場権を失う。審査員は出場各国から一人ずつ選ばれる(ただし自国に対して投票権は行使できない)。
96年大会までは、部門別の表彰が行われていたが、99年大会以降廃止されている。